お悩み別 Q&A  - 滞納賃料の回収 ー

Q1. 賃料を払わない借主に対して、どのような回収手段がありますか?

A. まずは、賃料不払が賃貸借契約の解除事由になることを通知し、明け渡し請求を示唆して弁済を求めます。それでも支払が無い場合は、明け渡しと滞納賃料の支払いを求める訴訟を提起します。借主が支払義務と明け渡しを認めて時間の猶予を求める場合には、即決和解という簡易な裁判手続を使うこともあります。

【 解   説 】

 賃料の支払いは借主の基本的な義務です。一度の滞納だけで明け渡しを求めることは困難ですが、滞納が続けば、賃貸借契約を解除して明け渡しを求めることができます(ー土地・建物の明け渡しー Q4.賃料の滞納があります。明け渡しを求められますか? 参照)。

 通常、借主は居住や営業のために物件を使用していますから、明け渡しを求められることは大変な脅威です。そこで、弁護士から、「○月○日までに支払わなければ賃貸借契約を解除し、明け渡しに向けた法的措置を取る」と通知すれば、支払能力がある借主は弁済をしてきます。支払をしない、督促に対して応答しない借主に対しては、訴訟を提起します。

 また、借主側から、「次の物件を見つけ次第出て行くので、それまで待って欲しい」といった提案がされることがあります。このような場合、オーナー様としては原状回復費用がどの程度必要かを見越した上で、残りの敷金と滞納賃料を相殺することを前提に、いつまでに明け渡しを求めるかを明確にして、借主と合意することが得策です。訴訟や強制執行には相応のコストがかかるからです。もっとも、単に合意をしただけでは、借主が約束を守らない場合には結局裁判をしなければなりません。そこで、「即決和解」という簡易な裁判手続を利用することをお勧めします。即決和解で定めた和解条項には判決と同じ効力がありますので、借主が出て行かなければ直ちに強制執行が可能です。逆に言うと、即決和解を拒否するような借主の言うことは信用できないとも言えます。

 即決和解はさほど難しい手続ではありませんが、裁判手続や合意に向けた条件交渉は、弁護士に委任されることが簡便かつ確実な方法と言えます。

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