お悩み別 Q&A  - 賃料の増額 ー

Q4. 適正賃料はどのように決まりますか?
   地価が下がっている時期には、賃料増額請求は出来ませんか?

A.  一般に、賃料の鑑定方法として、①差額配分法②利回り法③スライド法④賃貸事例比較法の4つの手法が用いられます。どの手法による金額を重視するかは、事案により異なります。このような手法からして、地価が下がっている時期だからといって賃料増額請求ができないわけではありません。

【 解   説 】

 賃料についてオーナー様と借主との間に合意が調わない場合、新しい賃料はいくらとするのが相当か、不動産鑑定士の意見を求めることが一般的です。

 不動産鑑定士は、国土交通省の定める「不動産鑑定基準」に従い鑑定を行います。この不動産鑑定基準で定められている継続賃料の算定手法が、
 ①差額配分法
 ②利回り法
 ③スライド法
 ④賃貸事例比較法
の4つです。

ごく簡単に説明しますと、
①差額配分法とは、評価時点での新規賃料と現行賃料との差額のうち、一定の割合を現行賃料に配分して試算賃料を導く手法です。
②利回り法とは、目的物件の基礎価格に継続賃料利回りを乗じて得た額に、必要諸経費等を加算して試算賃料を求める手法です。
③スライド法とは、現行賃料を定めた時点の経済指標(消費者物価指数)と現在のそれとの変動率を、現行賃料に乗じて試算賃料を導く手法です。
④賃貸事例比較法とは、比較的条件の近い物件の賃貸事例を収集し、事例ごとの特殊性に関する要素を補正して、試算賃料を導く手法です。

 このように、現行賃料を合意した時と現在との経済情勢の比較は一つの判断要素にはなりますが、経済が減速し、地価が下がっているとしても、必ずしも賃料増額請求が認められないわけではありません。

 オーナー様のお話を伺っていますと、現在の賃料が合意当時の相場から見ても安すぎたという事案や、何十年も賃料を見直していないためにバブル期以前の地価を基準に賃料が定められているといった事案も数多くあります。 適正な収益を上げるため、賃料の妥当性について疑問があれば、まず専門家の意見を聞くことも考えるべきと思います。

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