建物明渡の解決事例を御紹介します

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京橋総合法律事務所 弁護士 松浦裕介

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事  例

 Aさんは、区分所有のワンルームマンション数部屋を所有するサラリーマン大家さんです。所有している部屋の一つを5年前からBに賃貸していましたが、3か月前より賃料が入ってこなくなってしまいました。
 Bとの賃貸借契約ではBの父親Cと家賃保証会社が連帯保証をしていますが、家賃保証会社は2年前に破産し、事業を引き継ぐ会社が現れないまま破産手続は終了しています。
 Aさんとしては、この物件のローンも残っている状態であることから、とにかく早く家賃が入ってくる状態にしたいと考え、御相談にいらっしゃいました。


解  決

 私はAさんから御依頼を頂き、すぐにBとCに内容証明郵便を送付し、通知受領後1週間以内に滞納している賃料を支払うことを求め、その支払いがない場合には賃貸借契約を解除する旨を通知しました。しかし、一週間を過ぎても二人からは全く連絡がありませんでした。
私はCの住所地の登記情報を取り寄せたところ、Cは自宅を所有しており、抵当権は設定されていないことがわかりました。Cの自宅仮差押も検討しましたが、これに要する時間と費用の負担が大きいのに対し、滞納額はさほど大きくなかったことから、Aさんと相談の上、まずはBの退去を優先することにしました。
 私はBを相手として不動産明渡断行の仮処分を申し立てました。申立の1週間後、裁判所から通知を受け取ったBはさすがに無視はできないと考えたのか、裁判所での審尋期日に出頭しました。裁判所で裁判官も交え協議した結果、Bは2カ月後に退去すること、滞納している賃料は分割して返済することで和解が成立しました。Bは合意した期日に退去しました。  


解決のポイント

1. 滞納事案での契約解除はお早めに!
 賃料の支払いが滞っても、なかなか内容証明による督促や契約の解除に踏み切れない方が多いようです。しかし、1度なら払い忘れということもあるでしょうが、数か月何の連絡もないまま賃料を支払わないという状態は通常ではなく、支払いの能力がなくなっていると判断するのが得策です。
 契約を解除しても、現実に明け渡しをするまでの間は賃借人は使用料を支払う義務があります。しかし、賃料を払えない状態の賃借人から金銭を回収することは非常に困難です。被害を最小限に食い止め、一日も早く次の入居者を入れて賃料を得られるようにすることを優先した方が良いケースが多いでしょう。

2. 弁護士委任=訴訟ではない!
 弁護士へ委任すると必ず裁判になり、裁判には時間と費用がかかる、と誤解されている方がいらっしゃいます。
 しかし、弁護士が御依頼を受けた場合、まずは相手方との交渉による解決を試みるのが一般的であり、賃貸人からの連絡を無視ししていた賃借人でも弁護士からの連絡には反応することも少なくありません。
 また、この事例にように弁護士の連絡も無視する相手の場合でも、通常訴訟だけが解決手段ではありません。通常訴訟では期日の進行が遅く、明渡の実現に時間がかかってしまうところ、仮処分を使えば裁判所を利用しながらより早期の解決を期待できます。全ての事案で仮処分が有効であるわけではありませんが、有力な選択肢の一つとして検討すべきと思われます。

 

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